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2014年 01月 29日
かっこよすぎて恥ずかしいおしゃれアイテムと言えば、サングラス。 紫外線が日本の7倍だというシドニーでは生活必需品です。先日、サングラスがついに壊れてしまいました。二子玉の高島屋で買って、一緒にシドニーに来て、娘と公園に行くときも、車に乗るときも、プール帰りのすっぴんを隠すときもいつも一緒で、「あれ、サングラスがない、ない」と探したら顔にかけていたというくらい、わたしの顔面の一部となっていたサングラスもついに買い換えの時期がやってまいりました。サングラスにも流行があって毎年少しずつ形が違うから毎年買い替えるもんなんだ、とおしゃれな友達は言いますが、似合うのってなかなかないんですよね。そしてサングラスより選ぶのが難しいのが結婚相手。夫婦円満考はまだ続きます。 前回、恥ずかしいから結婚式はせず、確かなものが増えてゆく実感もなく、無を抱えたまま続いてゆく結婚生活について書きました。では、結婚に夢を抱き、盛大な結婚式を挙げた二人はどのような結婚生活を送るのでしょうか。唯川恵『ベター・ハーフ』を見てみましょう。『庭の桜、隣の犬』が、”なにもない”結婚生活を描いたものだとするならば、本書は波乱万丈の結婚生活について書かれていると言えるでしょう。 本書は、バブル全盛期に結婚式を挙げたふたりの、2000年前夜までのおよそ10年間に渡る歳月を描いています。この時代の出来事と言えば、バブル崩壊、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、大手証券会社・ゼネコンの倒産による不景気など。もちろん、ふたりの結婚生活も、時代の流れと無縁ではいられません。主人公の永遠子と文彦は、バブル全盛期にフォーシーズンズと思われるホテルで結婚式を挙げます。商社のOLをしていた永遠子と、広告代理店勤務の文彦。クリスマスには一流ホテルを予約し、ハイブランドのプレゼント(ブルガリのリングと、オメガのスピードマスター)を贈りあう、絵に描いたようなブランド好きバブルカップルです。 最良の人と、最良の場所で結婚するはずだったのに、ふたりの結婚生活は、結婚式当日から事件勃発です。けれど、もう離婚だ!と思いつつも行った新婚旅行から戻ってみると、文彦の実家には妹夫婦が移り住んで来ていて、永遠子の実家の両親は熟年離婚をすることになっていました。それで、仕方なくふたりは新居に戻り、気が進まないまま、結婚生活が始まります。 そして、自分の欲望に忠実、独身時代はそれぞれの恋愛を楽しみ、結婚してからもちっとも自覚が足りていない夫婦が、不倫、バブル崩壊、リストラ、親の介護、お受験など、何度も離婚の危機と直面しながらも、それでも結婚生活を続けてゆくという物語です。結婚生活が、利己的だった夫婦の内面の成熟を促すという、成長物語にもなっています。 一方、夫婦と関わる脇役たちも、時代の波にもまれて変化していったり、しなかったり。永遠子のかつての恋人で上司は会社を追われて落ちぶれ、文彦をリストラした上司が役員になれずに退社。もちろん、時代や風潮に流されず我が道をゆくバツイチの園芸家や、大店の息子と結婚して以来、ずっと跡取りを欲しがっている同級生など変わらない人も。かつて自分たちが関わった人々の栄枯盛衰あるいは不動の様子が自分たちを写す鏡ともなり、夫婦は精神を鍛えてゆきます。 そうして続けてきた結婚生活ですが、ふとしたきっかけでいつも不満は爆発します。喧嘩になると、お互いへの不信感から過去の出来事をひっぱり出してのののしりあいに。であるからこそ、物語の終盤、じゃあ、なんで結婚したんだと文彦に問われ、「文彦が好きだったからよ。ずっと一緒にいたいと思ったからよ」と永遠子が泣くシーンは感動的です。「私はただ、文彦と幸せになりたかっただけ」。 そうでした。『しろいうさぎとくろいうさぎ』にもあるとおり、結婚は、この人とずっと一緒にいたいと思う気持ちの表れのはずでした。その気持ちだけを支えに一生幸せに暮らしていければいいのだけれど、それがいつから、お小遣い額の争い、家事分担の争い、チャンネル権の争いに変わってしまうのでしょうか(争いが小さい)。 ・・・とここまで書いてきて、このふたりは一体いくつで結婚したのかな?と見てみると、永遠子25歳、文彦28歳での結婚です。なるほど。若い。こんなに若ければ、利己的だったり、浮気したりっていうのも、仕方ないのかもしれませんね。 わたしが、結婚したのは35歳。永遠子よりも10年もあとですよ。そして、その失われた10年間、自分で好きなものを飲んで食べて、欲しいものを買ってきたので、もう食べたいものも欲しいものも行きたいところもそんなにありません。心は釈迦のように悟りきっています。枯れているといったほうが近いかもしれません。自己中心的なまでにイキのいい奥さんと伴に成長してゆく結婚生活がいいのか、枯れた奥さんと淡々と結婚生活を送るのがいいのか、それぞれにお考えくださいませ。あれ、いつからこんな話に? ところで、この本、わたしの本ではなくて夫の本です。シドニーに来て、実家から送ってきたらしき夫の本を初めて見て、へー、こんなの読んでるの?と驚いた本がたくさんあるのですが、こちらもそのうちの一冊。腰帯には「どうして結婚なんかしたんだろう。」と大きく書いてあります。この本(文庫版)が出たのは2005年、我々が結婚したのは2008年。この本を、一体いつ買ったのか、なぜ買ったのか、気になるところですが、もちろん問い詰めたりはしません。グレーなことをグレーなままにしておくのも、きっと夫婦円満の秘訣・・・。ま、そんな我が家の事情はともかく、夫婦円満の秘訣、もう少し探ってみます。つづきは後日。 下の写真は、4年間連れ添ったサングラス。気に入っていたのにな~、と悲しむわたしに、日本だったら修理できるかもよと言う夫。そうか。その手があったか。シドニーの土に返すにはしのびない。いっしょにニッポンへかえろう! そして物が減らない。 ベター・ハーフ (集英社文庫) ☆ランキングに参加しました!☆ どちらかひとつ↓クリックしていただけますと励みになります。 にほんブログ村 にほんブログ村
by ehonblog
| 2014-01-29 13:53
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